持続化給付金

 

今年5月以降、何かと世間を騒がせていたのが、持続化給付金制度。

あなたがサラリーマンであれば、全く関心が無かったと思いますが、中小企業経営者、及び個人事業主にとっては、興味深い国の施策だと思います。

この施策、わかりやすく言うと、去年と比較し、ある期間で売上が50%減少していたら、企業であれば最大200万円、個人事業主の場合は最大100万円が給付されるというもの。

しかも給付対象事業は、いわゆる「真っ当」な仕事であれば問題ありません。

緊急事態宣言の前後で、大きく売上を落していた、我が街「大和」の飲食事業経営者陣は、こぞって興味を示します。

しかし、彼らにとって、この持続化給付金を受給するには、大きな壁が存在していました。

そう、それは申請が全て「オンライン」だったことです。

そんな状況を向かえる中、みつおがどう立ち回ったのか?

うちのクライアントさんで、焼鳥屋さんを営む「Oさん」の事例でお伝えしましょう。

 

持続化給付金をめぐるOさんの切実な悩み

Oさんのお店は古民家風の作り。

お世辞にも広いとは言えない店内ですが、焼鳥の味と店主の人柄が魅力で、いつも賑わっていました。

そこへ、例の緊急事態宣言が発令。

Oさんは、普段から真面目な経営を行っていたため、少なからず余剰金はあると。

なので宣言解除までは、しばらくお店を休むというという決断をされました。

しかしやはり経営者。

お店を休むということは、入ってくるもの(売上)が無くなるということです。

これを機にOさんは、少しゆっくりしようかとも思っていたらしいのですが、ものの数日で不安が頭を掲げてきました。

そんな不安をどうにか解消しようと、ご自身でいろいろと調べたり、商売仲間の方から情報を集めたOさんは、持続化給付金の存在を知ります。

でも申請がいろいろと面倒くさいみたいだよ

ボクのところへ、Oさんからの相談が入ったのは、お仲間からこんな言葉があったからでした。

 

インターネットアレルギーはなかなか克服出来ないらしい

とにかく何がなんだからわからないから教えてほしいんだよ

Oさんは、まず電話でボクにそう言いました。

正直、持続化給付金について、当時ボクはまったくノーマーク。

なので

「まずはちょっと調べてみますよ」

と一旦時間をもらいました。

その日のうちに調査を進めてみると、案の定というか、ボクにとって難しいことはひとつも見つかりません。

やることと言えば、給付金サイトでアカウントを取得し、必要な書類をアップロードするだけっぽいんです。

でも、Oさんにとっては、この「アカウント取得」とか「アップロードする」ていうキーワードが、アレルギー反応を起こす要因なんでしょうね。

あとOさんは、これまでお仲間達と、持ちつ持たれつでお店をやってこられた、ってことも結構重要かなって感じました。

要は「あの人が面倒臭いって言ってるから本当なんだろう」と思い込んでいる節があるんですわ。

ボクに言われれば、Oさんにアドバイスをした方の素性を知りませんし、ぶっちゃけちゃんと確定申告をされている方かもわかりません。

足がつかないように警戒するあまり、Oさんにテキトーな情報を流した可能性だってあるワケです。

まあその辺の事情、ボクは口にはしませんでしたけどね。

そんなワケで、持続化給付金について理解したボクは、Oさんと打ち合わせに入りました。

満額で受給する為に、まずは去年の売上推移と今年の計画を擦り合わせ、必要な書類を用意してもらいます。

そして申請する日を決め、当日はうちの事務所から、全てOさんの目の前で作業しました。

こっちの事務所にはスキャナーが無いので、スマホのカメラで書類を撮影しアップするという、極めて原始的な工程で(笑)

多分、完了まで20分くらいだったと思うんですけど、終ったあとのOさんの言葉がこれ。

本当にありがとう、でもやっぱ俺にはムリだわ

 

報酬の源泉は人の性(さが)にあり

日本には「餅は餅屋」ということわざがあります。

何事にも専門家がいるので、そっちに任せるのが一番良いという例えですね。

ボクは何も、持続化給付金申請の専門家ではありませんが、Oさんにはそう見えたってことです。

実際、ボクじゃあなくとも、今回の申請手続きなどは、時間を掛ければOさんにも出来たはず。

只、その時間を掛けるっていう行為が、面倒であり腰が重くなるっていうのが人の性(さが)なんですね。

そして需要はそこにあり、その需要を満たすことが報酬に繋がる。

ウィズコロナの時代もそこに変わりは無いってことですね。

 

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